Power In Numbers in Parallel Universe

ニュージーランドのオークランドでどうにかこうにか永住権を取ったデータアナリストをしている人のブログです。

TLC - Waterfalls


TLC - Waterfalls

TLCのセカンドアルバム、CrazySexyCoolに収録され、メンバーのLeft EyeがMarqueze Etheridgeとアトランタの敏腕プロデューサーOrganized Noizeと供にプロデュースしたWaterfalls。

 

TLCと言えばこの曲!という位の一大ブームを巻き起こした。

 

余談だが、Marqueze Etheridgeは 2004年にLudacrisが発表したThe Red Light Districtアルバム内で少しだけボーカルを披露していたりもする。

 

この曲の凄いところは、大衆向けの音楽で当時のアメリカをしっかりと描写したところ。

 

Waterfalls

Waterfalls

1stヴァースはドラッグディーラーとして小遣い稼ぎに勤しむ若者を、母親の視点から見守る。最後の”Another body laying cold in the gutter”で、彼が殺されサビに入る。

 

2ndヴァースではセックスに溺れていく一人の男性を描いている。

最後の”Three letters took him to his final resting place”の three letters(3文字)とはHIVを意味している。その彼も three letters により final resting place(天国)に連れていかれる。

 

そして、サビの後にLeft Eyeのポジティブなメッセージを持つ情熱的なラップへ突入していく。ここでLeft EyeはHipHop史上でも類を見ないレベルに達したフロウを披露している。95年の時点でここまで完成され、中身のあるラップが出来るフィメールラッパーはとても貴重な存在だったのだ。

 

 

Fuse誌の Jeff Benjamin は「一つのポップヒット曲と呼ぶには遥かに優れている名曲」とこの曲を形容している。

 

その理由はもちろん「Left Eyeのラップ!」というわけではない。

95年、アメリカではドラッグ絡みの暴力が横行し、それに加えてHIVの蔓延がアメリカ全体を恐怖に陥れていた。

 

ちなみにHIVの流行を題材にした映画、Outbreakが公開されたのも95年。 

 

そしてこの曲がHIVの危険性を声高に歌った最初のポップミュージックだったのだ。

デビュー当初からセーフセックスや「遊び」の危険性を曲にしてきたTLC

その真骨頂がセカンドアルバムに収録されているこのWaterfallsなのだ。

 

実はこの曲のコーラスにひっそりと参加しているのはCee-Lo Greenだったりする。

 

 

 

このベストアルバムも聴きごたえがありますね!

今年(2016年)発表予定のアルバムを最後に引退を宣言しているT-Boz。

原点に帰る気持ちで聴いてみるといいかもよ!

 

スーパーオススメです!